- 2010年5月8日 11:13 AM
- 音楽
今日は久しぶりに音楽、特に音楽市場について僕が思うところを書いてみようかなと思う。
一般的に音楽市場というと商業流通のみを指す場合が多いんだけど、
今回は同人音楽すらも括りに加えて考えてみたいと思う。
本質的に今回の考察では、商業でも同人でも同じことがいえるからである。
今回僕が言いたいことを先に言ってしまうと、
「音楽の楽しみ方って確実に多様化してるよね」っていう事です。
- ファスト・ミュージックな人
一つを簡単な言葉で言ってしまうと、ファスト・ミュージックであると言えます。
つまりファストフードみたいな感じで、手軽に音楽を摂取している。
音楽そのものを楽しむというよりは、それに付随するものを楽しんでいる人たちです。
僕らに身近な例でいうと、キャラソンがそれに当たるんではないかな。
キャラソンを買う人は、音楽そのものに興味があるというよりは「そのキャラが歌っているから」買っている。
好きなキャラクターが歌っていることに価値があるわけです。
アイドルの歌もこの例。
アイドルが歌っていることに価値があって、音楽そのものの完成度は二の次だし、
ましてや音楽を解析的に聴いたりする人は皆無です。
僕の好きな同人音楽にもこの層の人はいます。
その人達は、音楽というよりは「東方」というムーブメントに乗って楽しんでいるといえます。
もっと視点を広げてみれば、J-POP市場の大半はこういう人達で構成されてきました。
今人気のある音楽を摂取することで得られる同調性や親近感を求める人達。
音楽そのものの質はそれほどどうでも良くて、
「売れてる音楽を聞いている」「みんなと同じ音楽を聞いている」という感覚が欲しい人達です。
これは日本人特有のムラ意識に通ずるものがあるように感じられます。
こういった人たちに特徴的なのは、今まであまり聴いたことのない音楽に興味がないこと。
また年齢層の違う人達が作る音楽に興味がないことでしょう。
同調性を求める人達にとって、こういう音楽は眼中に無いのです。
その昔、娯楽の少ない時代はこういった人たちが圧倒的多数を占めていて、
J-POPシーンを先導してきました。
しかし娯楽の多様化に伴いこういう人達が徐々に減少し、また特定の層に限定されてきているように思います。
その結果音楽の楽しみ方が一様に見えていたのが、多様化しつつあるというわけです。
そして注目すべきなのは、音楽の摂取のスピードが確実に上がっていること。
90年代と比しても明らかに一つ一つの音楽の摂取の速度は上がっています。
つまりより多くの音楽をこの層の人達は摂取するようになったということです。
最も、その音楽の入手元は正規ルートとは限らなくなったので、レコード会社の売上とは直結していません。
- ディープに音楽を楽しむ人
その昔はファスト・ミュージックな人たちに隠れていまいちみえてこなかった層ですが、
ファスト・ミュージックな人たちが先鋭化するに従って、
それとは真逆に音楽をディープに楽しむ人達の存在がはっきりとみえてきたように思います。
これだけ娯楽が多様化した中、それでも音楽というものに固執する人たち。
当然ながらかなり深く音楽を楽しんでいる人たちと定義していいでしょう。
ファスト・ミュージックの層が狭まりながらも、ますますその色を濃くしていく中で
真逆の存在がはっきりと見えてきました。
音楽をつくるという行為がかつてほどむつかしくなくなったことにより
(DAWの発達や初音ミクなどのソフトの登場は大きいでしょう)
音楽をつくるという観点から楽しむ人がかつてないほどに増えています。
今まで音楽を深く楽しみたくても楽しめなかった層が、今一気に流れこんでいるわけです。
それに呼応するような形で、リスナー側にも変化が起きようとしている。
その変化はこれからおそらくはっきりとした形で見えてくるだろう。
ただ、これらの変化は主にインディーズや同人を中心とした変化であり
これが商業まで本格的に波及するかは今後の動向次第であろう。
今でも一部商業への波及は見られるが、あくまで限定的なものである。
大きく二つの層を取り上げたけども、実際にはもっといろんな層が生まれていて
多様化しているように思う。
今まで音楽シーンを覆っていた大きなひとつの層が退化したことによって
その下で蠢いていたいろんなムーブメントがここにきて動き出している。
実はレコード会社が憂いてるほどに日本の音楽はダメになってないんじゃないかなと思っている。
もっともレコード会社サイドから見れば旨みが無くなっているかもしれないけどねw
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